元嫁が言ったことをまとめると
「あなたの血縁者に障害者いることは理解している。
それであなたを嫌いになってはいない。
でもあなたとの間に産まれる子供は障●者になる可能性がある。
私には障●児を育ててゆく自信がない
産まれた子供とは笑顔で一緒に生活してゆきたい。
子供のことで 泣きながら生きてゆくのは耐えられない」といったものだった。
俺も産まれてきた自分の子供が
障●児だったらと想像すると、
元嫁の 気持ちもわからないではないと思った。
実際、伯父が入院していた病院で
いろんなタイプの障●者をみていたし
それでどうしたいのか元嫁に問うと
「ごめんなさい。まだわからない。
ただ自分の気持ちを正直に伝えておきたかった」
と言われた。
それから、何度も子供のことについて話し合った。
羊水検査についても話し合った。
これは元嫁も興味を示したが、
母体と子供にリスクがあるということで
結局拒否された。
元嫁側からは他の男性のセーシをもらって
子供を作るといった案もあったが、
俺がすごく嫌な反応をして、
「そんなことまでして子供がほしかったら、
施設から赤ちゃんを引き取るか、小梨のほうがいい」と言ったので、
そのことについてはそれ以上言ってこなかった。
答えを出せないままでいることに、元嫁は元気がなくなっていった。
俺は「あせらず答えを出してゆこう」
と伝えていたが、
「産むのは自分だから、安易な励ましはいらない」と言われた。
結婚記念日から半年くらいして元嫁が実家に帰ったまま戻ってこなくなった。
電話やメールをしたが
「しばらくそっとしてほしい」という返事だった。
元嫁が実家に帰ってから2週間ほどたった日曜日に、元嫁両親から呼び出された。
実家に行くと離婚を迫られた。
理由は「娘が憔悴しきっている。娘を大事にしていない。これ以上娘を任せられない」
と言ったものだった。
「いいかげん娘の気持ちを察したらどうだ」と言われた。
それは元嫁が離婚を望んでいることかと尋ねると、
「言わんでもわかるだろ!」と一方的に離婚を迫るものだった。
元嫁の姿も見られないし、あまりに見下した態度に俺も腹が立って、
何とかこいつらにギャフンといわせたい思い、
トイレに席を立ちスマホにボイスレコーダーの
アプリをダウンロードして、再び話し合いに応じた。
そして相手に対して、
「つまりなにが言いたいんですか?」
「どういうことですか?」
「と言いますと?」と言う
言葉を繰り返し続けた。
「はっきり言わんとわからんのか?おまえみたいな
基地○の血を引いた人間に娘を嫁に やれんと言うとんやが!」
元嫁父「やけんその○○○の伯父さんが基地○や、言うとんやが」
結婚すること事態がおかしいんよ!
あんたらみたいなもんは、結婚せずにおるんが社会貢献なんよ!」
元嫁父「あたりまえやろが、あいつは基地○の子供を産みたない言うとったろが!」
俺「……わかりました。私は本当は離婚したくないですが、
お二人がそこまで障●者の伯父を基地○呼ばわりし、
その血筋を持つ私を親族に受け入れたくない、そ
して元嫁も障●者の伯父をもつ私の子供を生みたくない、
と言うのであればつらいですが離婚は承諾しましょう」
そう言って録音を止めた。