- 建て替えてから義母が亡くなるまでの間は、
- 滞在中の3人分の食費ぐらいは入れてくれてたけど
後で思えば、あれは気を使った義母が - 出してたんだろうな。
- だから義母がいなくなって出さなくなった気がする。
まあでも、お金のことはいい。
- 人んちに来て態度が大きいのがとにかく嫌だった。
- なんか無性に腹が立って
- 「ここはお義姉さんの実家じゃないんですけど、
- 夫くんもそう言いましたよね?」
って言い返してしまった。
- そしたら
- 「じゃあ私はどこに帰ればいいって言うわけ?
- あんたにだって帰れる実家があるでしょ?
- ふざけないでよ」と言われた。
- 「そんなこと自分で考えてください」
- って切ってやった。
- 自分の中に、こんなふうに言い返せる自分が
- いたことにビックリした。
- しばらくドキドキが止まらなかった。
- 実家が無くなるというのは確かに
- 悲しいことだろうなと思う。
- 寂しいだろうなとも思う。
- だけど、都合のいい時だけ
- 実家だ実家だって言って、
- 義母を見送る時だって義父の法事だってなんだって
面倒な事には - 「私はもうこの家の人間じゃないから」
- って言って一切手伝ってくれなかったのはどこのどいつだ。