- 従姉から、
- 実家がきれいになって
- 貸家になってるって聞いたらしい。
- 「家賃いくら貰ってるの?」
- 「相続したのは姉ちゃんだから
- 大目でいいけど3分の1ぐらいは
- 私にも権利あると思うんだけど」
- 「実家貰うことになった時から
- 計画してたんでしょ。貸家にすれば儲かるって」
- 「私が現金にこだわったのを、
- これ幸いって思ったんでしょ」
- 「姉ちゃんは昔から小狡いところあったもんね」
- 黙って聞いてたら言いたい放題。
-
「なんとか言ったらどうなんっ!」
って言われたから、
- 「私が小狡いんじゃなくて、
- あんたが馬鹿なんだよ」
って言った。
- 「大体、3分の1の権利ってのが
- どういう計算なのか知らないけど、
その権利を求めるのなら - リフォーム費用も負担してくれるんだよね?
- あんたが相続した現金なんか
- 飛ぶぐらいかかってるんだけど。
その費用はどこから出てると思ってんの?
- 寝て起きたらきれいに
- なってたわけじゃないんだけど。
そんなことも分からないの?
- あんたは昔から目先のことしか見えてなかった。
だから妙な男に引っかかって - 離婚されたんでしょうよ。
- 全然成長しないね。
- 我が妹ながらがっかりする」
- 一気にそう言ったら、
- 唇震わせてた。