訪問していたのもウトが他界して以来
トメの落ち込みようが酷かったからだし、
こんな地味過ぎるやり方で何かが解消されるなら良いか、
位に大して気にも止めていなかった。
31 :2/3:2009/07/01(水) 16:51:48 O
続き
ところが、2年前にトメが脳梗塞を起こした。
左半身に軽い麻痺が残り、自活は厳しい状態。
旦那や親戚が話し合い、トメを施設へ…と
まとまりかけた所に、トメ本人が大反対。
見舞いに行って、旦那が話をしようとするも
「いやだ!いやだ!一人きりはいやだ!」と。
「あそこは私の家なのに!お父さんと一緒だった家なのに!
離れたくない!思い出を失いたくない!」
見ていて哀れだと思った。
そしてそれに感化されたのがうちの旦那…。
わからなくはない。
旦那も両親との思い出もある。
トメが施設に行けば、その家も無くなる可能性がある訳だし。
でも、その介護要員に私を選ぶとは何事なんだろう。
「何とかならない?おまえなら出来るだろ?」
「嫁さん、お願い…」って。
確かに医療系に勤めているけど、
縋るような旦那とトメの目を見て、私は目の前が真っ暗になった。
言われたその日は
「ちょっと待って。無理だよ」以外は何も言えなかった。